01車庫証明がいるのは、使用の本拠が変わるとき
車庫法 第4条は、所有者が変わる登録(移転登録)について、車庫証明を出すのは「使用の本拠の位置の変更を伴う場合に限る」としています。警察庁も、車庫証明の申請が必要な場面として「所有者の変更の登録(移転登録)を行う場合であって、使用の本拠の位置の変更を伴うとき」を挙げています。
- 中古車を買った:新しい持ち主の住まい(使用の本拠)が前の持ち主と違えば、ふつうは車庫証明が必要です。大阪府警は「中古の登録自動車を購入等(移転登録)する場合」を挙げ、使用の本拠の位置の変更を伴う場合に限るとしています。
- ナンバーのない中古車(一時抹消された車)を登録する:中古車新規登録になり、車庫証明の必要な地域なら必要です(国土交通省)。
02いらない場合
- 同居の家族の間の名義変更:京都府警は、父親の車を同居する子供が譲り受けた例で「住所(使用の本拠の場所)も保管場所にも変更がない場合は、自動車保管場所証明は必要ありません」としています。
- 会社の社名変更など:警視庁は「同居の親族間の名義変更」「会社の社名変更」など使用の本拠の位置に変更がないときは、いらない場合があるので運輸支局に尋ねるよう案内しています。
- 使用者だけが変わり、使用の本拠の表示が変わらないとき:車庫証明はいりません(国土交通省)。
- 抹消登録と同時に申請するとき:いりません(国土交通省)。
国土交通省は、使用の本拠の位置が変わらないとして車庫証明を省くときは、前と同じ使用の本拠に拠点が続いていることが分かる書面が必要としています。また、使用の本拠は変わらず車庫だけ変わる場合は、車庫証明ではなく警察署への変更届出です(京都府警)。
03順番:警察署 → 運輸支局
運輸支局は、車庫証明(またはOSSでの電子的な通知)がないと登録をしません(車庫法 第4条第2項)。順番はかならず次のとおりです。
- 車庫を用意する新しい使用の本拠から2km以内。借りるなら契約を済ませます(賃貸・月極駐車場)。
- 車庫がある場所の警察署で車庫証明を申請するナンバーの付いた中古車は、車検証のとおりに車名・型式・車台番号を書きます(警視庁の記載例)。
- 新しい使用の本拠を管轄する運輸支局で移転登録をする国土交通省は「該当の運輸支局等は使用の本拠の位置の管轄によります」としています。車庫証明は、証明の日からおおむね1か月以内のものを使います。
0415日の期限
所有者が変わったら、新しい所有者が、その日から15日以内に移転登録を申請しなければなりません(道路運送車両法 第13条)。申請しないと、50万円以下の罰金の対象です(同 第109条)。車庫証明の交付には数日かかる(警視庁では3〜7日)ので、早めに申請します。なお、車検が切れている車は名義変更ができません(国土交通省「有効期間のあること(抹消登録と同時申請の場合を除く)」)。
05申請者は「使用者」
車庫証明の申請者欄に書くのは、窓口に行く人ではなく車を使う人(使用者)です。警視庁の記載例は「警察署窓口に書類を提出する方ではなく、自動車の使用者となっている方の住所・氏名です」とし、国土交通省も移転登録に出す車庫証明は「新使用者のもの」としています。所有者と使用者が違う車でも、申請者は使用者です。警察庁の通達は、リースの場合の借り手も、ふつうは車庫法の「保有者」に当たるとしています。
06移転登録に出す書類(普通車)
国土交通省が挙げている主な書類です。
- 移転登録申請書、手数料納付書
- 譲渡証明書(譲渡人の実印を押印)
- 新旧所有者の印鑑(登録)証明書(発行から3か月以内)
- 委任状(代理人が申請する場合)
- 自動車保管場所証明書(使用の本拠の位置が変わり、かつ車庫証明の必要な地域の場合。新使用者のもの。証明の日からおおむね1か月以内)
- 自動車検査証(有効期間のあるもの)
- 所有者と使用者が違うときは、使用者の住所を証する書面(住民票など、発行から3か月以内)
07相続のとき
相続でも名義変更は移転登録です。関東運輸局は、車庫証明について「自動車検査証の使用の本拠の位置と新使用者の住所が同一の場合、不要」としています。また、車検証の所有者が第三者(販売会社など)の場合は「相続は発生しません」としています。
08よくある質問
名義変更と車庫証明、どっちが先ですか?
車庫証明が先です。運輸支局は車庫証明がないと移転登録をしません(車庫法 第4条第2項)。
親から車を譲ってもらいます。車庫証明はいりますか?
同居していて住まいも車庫も変わらないなら、いりません(京都府警)。別の場所に住んでいて使用の本拠が変わるなら必要です。
中古車販売店で買う場合も自分で取れますか?
取れます。申請者欄には、車を使う人の住所・氏名を書きます(警視庁の記載例)。
名義変更の期限は?
所有者が変わってから15日以内です(道路運送車両法 第13条)。
軽自動車の名義変更は?
軽自動車に車庫証明はありません。届出が必要な地域では警察署への届出がいる場合がありますが、扱いは府県で違います(軽自動車の場合)。
09出典
この記事は次の公的な資料をもとに書いています(2026年10月18日に確認)。手続きの細かい点は都道府県によって違うことがあるので、提出先の警察署の案内もご確認ください。
- 自動車の保管場所の確保等に関する法律 第4条(e-Gov法令検索)
- 道路運送車両法 第13条・第109条(e-Gov法令検索)
- 警察庁「自動車の保管場所証明申請」
- 警察庁 通達「自動車の保管場所の継続的確保を図るための制度等の運用について」(令和7年12月25日)
- 国土交通省 自動車登録ポータル「車を売買等により名義変更するために必要な書類」
- 国土交通省 自動車登録ポータル「名義変更(移転登録)」
- 国土交通省 自動車登録ポータル「車検証の住所・氏名を変更するために必要な書類」
- 関東運輸局「自動車の相続による手続き」
- 関東運輸局「単独相続」
- 警視庁「保管場所手続とは」
- 警視庁「【保管場所証明申請書】の記載例」
- 京都府警察「自動車保管場所証明Q&A」
- 大阪府警察 車庫証明が必要なとき
- 新潟県警察「保管場所(車庫)証明・届出」