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車庫証明が通らない理由通らなかったらどうなる?

車庫証明が通らない主な理由は、車庫が3つの条件(使用の本拠から直線2km以内、道路から出入りでき車の全体が入る、使う権原がある)のどれかを満たさないことです。通らないと、警察署から理由の連絡があり、「不可」と書いた申請書が返されます。手数料は戻らず、取り下げても戻りません(栃木県警・神奈川県警)。

最終確認  · 出典:警察庁・e-Gov法令検索・秋田県警察・鹿児島県警察・栃木県警察・神奈川県警察・大阪府警察・警視庁ほか(ページ下部)

01通らない主な理由

車庫(保管場所)は、施行令 第1条の3つの条件の「すべてに該当すること」が必要です。1つでも欠けると、証明書は出ません。

  1. 使用の本拠の位置から2kmを超えない
  2. 道路から「支障なく出入させ、かつ、その全体を収容することができる」
  3. 保管場所として「使用する権原を有する」

秋田県警の「自動車保管場所証明不可処分通知書」の様式には、不可の理由が9つ並んでいます(9番目は「その他」)。条件ごとにまとめると、次のとおりです。

通らない理由 根拠 詳しくは
使用の本拠から2kmを超えている 施行令 第1条第1号、通知書の5番 2kmの測り方
車の全体が入る広さがない 施行令 第1条第2号、通知書の3番 配置図の書き方
車庫に通じる道が狭く、車が通れない 施行令 第1条第2号、通知書の4番 出入りの条件
ほかの車が置かれていて、置けない 通知書の7番 現地調査で見ること
車庫が道路の上、または書いた場所が実在しない 車庫法 第3条、通知書の1番・2番 所在図の書き方
使う権原がない(書類が足りない・条件に合わない) 施行令 第1条第3号、通知書の6番 賃貸・月極、承諾証明書
使用の本拠に、本拠としての実態がない 警察庁の通達(平成15年)、鹿児島県警の要領 実家・住民票と違う場所
車台番号が入らないまま1か月が過ぎた 通知書の8番、鹿児島県警の要領 有効期限

書類がそろっていないと、窓口で受け付けてもらえないことがあります。これは「不可」とは別です。警察庁の通達は、申請書と添付書面がそろい、必要なことが書かれていれば「当該申請等は受理しなければならない」としています。

022kmを超えている

施行令 第1条は、車庫と使用の本拠の位置の距離が「二キロメートル…を超えないものであること」と定めています。京都府警は、2kmを少し超える場合も「証明書の交付はできません」と答えています。

  • 直線で測ります。京都府警は「地図上で使用の本拠の場所と保管場所を直線で結んで測定します」としています。道のりではありません。
  • ちょうど2kmなら大丈夫です。条文が「超えない」だからです。
  • 測る起点は使用の本拠です。住民票の住所ではなく、実際に住んでいる所から測ります(使用の本拠)。

測り方と例外は車庫証明の2km、所在図への書き方は所在図・配置図の書き方にまとめています。

03車が入らない・出入りできない

施行令 第1条第2号は、車を道路から「支障なく出入させ、かつ、その全体を収容することができる」ことを求めています。施行令に、幅や広さの数字はありません。申請書には車の長さ・幅・高さを書き、現地調査で、その車が車庫に収まるか、出入りできるかが見られます。

鹿児島県警の要領は、現地調査で次の点を調べるとしています。

調べること 鹿児島県警の要領の言葉
出入りする道の幅 車が「安全かつ容易に出入りすることができる幅員」があるか
出入りする場所 「交差点、曲がり角等の自動車の出入りにより他の交通に支障を来す場所でないか」
広さ 車が完全に入り、「運転者が運転席から自由に出入りできる状況にあるか」
共用の駐車場 「共用している車両台数と面積の関係」
物が置かれた場所 店舗や倉庫なら「自動車を実際に収納できる余地があるか」
  • ほかの車を置いたままにしない:秋田県警の通知書には「他の車両が保管されており、当該申請車両を保管できない」という理由があります。
  • 買い替えで入れ替えるとき:申請書の「新規代替」欄で「代替」に丸を付け、前の車の登録番号を「前車」欄に書きます(警察庁の通達)。
  • 高さ制限のある駐車場:配置図に高さも書きます(警視庁「高さ制限のある駐車場については、高さも記載してください。」)。大きな車に買い替えるときは、今の車庫に入るか測り直してください。

調査員が見ることは現地調査、寸法の書き方は所在図・配置図の書き方をご覧ください。

04使用権原の書類が足りない・合わない

施行令 第1条第3号は、その場所を「保管場所として使用する権原を有する」ことを求めています。申請書には、それを示す書面を付けます。他人の駐車場なら、契約書の写し、(なければ)料金の領収書等、保管場所使用承諾証明書などのどれか1つです(警察庁の通達)。

公式資料には、書類で通らない・受け付けられない例として次のものがあります。

  • 承諾証明書を自分で書いた:警視庁は、所有者・管理者等に作成を依頼するよう案内し、「申請者等が作成することはできません」としています。
  • 契約者と申請者が違う:大阪府警は「契約者氏名と車庫証明の申請者氏名が同一でなければ認められないことがあります。」としています。
  • 使用期間が始まっていない・短い:大阪府警は「使用期間が短期間である場合は、受付できないことがあります。」「使用期間の開始日は、申請日より前でないと受理することができません。」としています。埼玉県警は「申請日から最低でも1か月以上の使用権原を有していることが必要です。」としています。
  • 別の車の契約:埼玉県警は、契約書の写しで代えるときに「申請する車と異なる車に対する契約ではないこと等、契約内容によっては申請する保管場所の使用権原が認められない場合もあります」としています。
  • 書類が本物か、重なっていないか:鹿児島県警の要領は、使用権原の書面について「権原の有無、相手方の承諾の有無、契約の有効性の有無、重複、偽造又は変造の有無等」を調べるとしています。
  • 法令で車を置けない場所:警察庁の通達は、危険物の施設のまわりに空地として確保する場所(消防法など)のように、法令で保管場所に使うことが禁止されている場所は、所有権や賃借権があっても権原があることにならないとしています。鹿児島県警の要領は、消火栓などの使用を妨げないか、転用が制限された農地でないかも調べるとしています。

契約書の写しで代えられる条件は賃貸・月極駐車場、承諾証明書の頼み方は使用承諾証明書にまとめています。

05使用の本拠が認められない

2kmを測る起点の「使用の本拠の位置」は、個人なら住所または居所で、「多くの場合は、住民票に記載されている住所と一致する」とされています(警察庁の通達)。ただし、住民票があるだけでは足りません。

  • 警察庁の平成15年の通達は、「住民登録の事実のみで、実際に居住している実態がなく」、その車の点検整備や運行管理をしていない場合は「使用の本拠の位置には該当しない」としています。
  • 警視庁の記載例は「通常、勤務先は、個人の使用の本拠とはなりません。」、法人について「通常、役員の自宅や社員寮等は、法人の使用の本拠とはなりません。」としています(法人の車庫証明)。
  • 鹿児島県警の要領は、現地調査で「使用の本拠の位置に本拠としての実態があるか」も確かめるとしています。
  • 住所と使用の本拠が違い、理由を聞いても疑いが残るときは、警察は受理した後に、住民票の写しや公共料金の領収書などを求めます(警察庁の令和7年12月の通達、車庫法 第12条)。

保管場所についてうその書面を出して登録を受けると、20万円以下の罰金です(車庫法 第17条第2項)。求められた資料を出さなかったり、うその資料を出したりすると、10万円以下の罰金です(同 第3項)。詳しくは実家・住民票と違う場所と罰則をご覧ください。

06通らなかったら(連絡・手数料・取り下げ)

連絡と書面:警察庁の通達は、保管場所が確保されていると認められないとき、警察署長は申請者に「その理由を速やかに連絡する」とともに、書面で理由と、審査請求・取消訴訟の方法を示し、申請書に「不可」と書いて渡すよう指示しています。

  • 秋田県警の基準では、申請書2通の右上に「不可」と朱書きし、1通に「自動車保管場所証明不可処分通知書」を付けて渡します。OSS(電子申請)なら、証明不可の通知がシステムで届きます。
  • 販売店などに手伝ってもらったときは、申請書の「連絡先」欄にその人の氏名と電話番号を書きます。警察庁の通達は、この欄を、申請の内容について協力者と「連絡を取る必要がある場合」のためのものとしています。
  • 「不許可」「却下」と言うこともありますが、通達の言葉は「不可」です。鹿児島県警の要領では、OSSで直すよう求められたのに5日以内(閉庁日を除く)に直さないと、申請を「却下」して「証明不可」と通知します。

納得できないとき:秋田県警の通知書の様式は、処分を知った日の翌日から3か月以内に県の公安委員会へ審査請求ができ、6か月以内に処分の取消しの訴えを起こせるとしています。期限は、届いた書面で確かめてください。

車の登録は受けられません:車庫証明がいる地域では、「当該行政庁は、前項の政令で定める書面の提出…がないときは、同項の処分をしないものとする」とされています(車庫法 第4条第2項)。新規登録や、使用の本拠が変わる登録ができません。

手数料は戻りません:

  • 大阪府警「証明書等を交付できない場合であっても納付された手数料は返還いたしません。」
  • 栃木県警「申請受理後の手数料は、返還できません。車庫調査の結果証明不可の場合や取り下げの場合も同様です。」
  • 神奈川県警「(証明不可、取下げの場合も返還しません。)」

取り下げ:鹿児島県警の要領は、受け付けた後でも「保管場所証明書の交付を行うまでの間であれば、申請の取下げが可能である」としています。OSSでは、警察が証明の電子署名をするまでです。取り下げを書面でするか口頭でよいかは、公式ページに書かれていません。提出先の警察署に確かめてください。

  • 証明が要らなくなったときも、連絡します。高知県警は「何らかの事情で証明が必要なくなった場合も、お手数ですが窓口(各警察署)までご連絡をいただきますようお願いします。」としています。
  • 代理人に頼むときは、宮崎県警の委任状の例示のように、委任事項に「申請の取下げ」を入れておけます。
  • 車の注文や駐車場の契約をどうするかは、警察の手続とは別の話で、公式ページには書かれていません。

出し直し:内容を変えるときは新しい申請です。栃木県警は「申請後の記載内容に変更がある場合は、新たに申請が必要です。」としています。手数料は申請のときに納めるので(高知県警「申請時に徴収します」)、出し直すともう一度かかります。不可の理由を直してから出してください(費用・手数料)。

07申請前に確かめること

通らなくても手数料は戻らないので、申請の前に次のことを確かめます。

  1. 使用の本拠(実際に住んでいる所)から車庫まで、直線で2km以内か(2km)
  2. 車の長さ・幅・高さが区画に収まり、運転席から乗り降りできるか
  3. 車庫までの道を、その車が通れるか。交差点や曲がり角のすぐそばではないか
  4. 車庫に別の車や物を置いていないか(現地調査)
  5. 承諾証明書を、持ち主か管理会社に書いてもらったか。契約書の写しで代えるなら、その県の条件に合うか(承諾証明書、賃貸・月極)
  6. 承諾証明書や契約の使用期間はいつ始まり、どれだけ残っているか(大阪府警は申請日より前に始まっていないと受理せず、埼玉県警は申請日から1か月以上を求めています。契約してから申請するまで)
  7. 住民票と違う場所に住んでいるなら、使用の本拠の欄に今の住まいを書いたか(実家・住民票と違う場所)
  8. 新車で車台番号が決まっていないなら、1か月以内に決まるか(有効期限)

車庫証明メーカーでは、2つの住所を入力すると直線距離を測り、2kmを超えていれば警告します。迷うときは、申請の前に、車庫がある場所の警察署に相談してください。

08よくある質問

車庫証明が通らないことはありますか?

あります。車庫が施行令 第1条の3つの条件(2km以内、出入りできて車の全体が入る、使う権原がある)のどれかを満たさないと、証明書は出ません。秋田県警の通知書の様式には、2kmを超えている、広さがない、道が狭いなど9つの理由が並んでいます(主な理由)。

不許可の連絡は来ますか?

来ます。警察庁の通達は、理由を「速やかに連絡する」とともに、書面で理由を示し、申請書に「不可」と書いて渡すよう指示しています。OSSなら、証明不可の通知がシステムで届きます(秋田県警)。

通らなかったら手数料は返ってきますか?

返りません。大阪府警は「証明書等を交付できない場合であっても納付された手数料は返還いたしません。」としています。栃木県警・神奈川県警も同じです(費用・手数料)。

申請を取り下げ・キャンセルできますか?

鹿児島県警の要領では、証明書が交付されるまでなら取り下げられます。ただし手数料は戻りません(栃木県警「取り下げの場合も同様です」、神奈川県警)。取り下げの方法は公式ページに書かれていません。提出先の警察署に確かめてください。

通らなかったら、もう一度申請できますか?

新しい申請として出し直します(栃木県警「申請後の記載内容に変更がある場合は、新たに申請が必要です。」)。手数料はあらためてかかります。2km以内の別の車庫を探す、書類をそろえ直すなど、不可の理由を直してから出してください。

「不可」に納得できないときは?

不可の書面に、審査請求と取消訴訟の方法が書かれています(警察庁の通達)。秋田県警の様式では、処分を知った日の翌日から3か月以内に公安委員会へ審査請求、6か月以内に取消しの訴えができます。

車庫証明が取れないと、車はどうなりますか?

車庫証明がいる地域では、証明書がないと新規登録や、使用の本拠が変わる登録を受けられません(車庫法 第4条第2項)。車の注文や駐車場の契約をどうするかは、警察の公式ページには書かれていません。

09出典

この記事は次の公的な資料をもとに書いています(2026年10月21日に確認)。手続きの細かい点は都道府県によって違うことがあるので、提出先の警察署の案内もご確認ください。